あの人達は以前家族だった加害者

あの人達は以前家族だった加害者

私は機能不全家庭に育った、

いわゆる毒親育ち複雑性PTSDと診断され治療をはじめて2年が過ぎた。(よろしければこちらをどうぞ↓)

家族が元通りになるのは不可能な毒

日常生活でふと、天候や光景や言葉が発端となってフラッシュバックが起きる。抗不安薬を追加したほうが良い時と、すこし経てば大丈夫そう、その感じが掴めてきた。

振り返ればきっと癌と

わかったあたりから心身は限界だったのだろう。けれどあの時は自分の心が不安定であっても「癌だから当たり前の感情」と思っていて気がつかなった。

それに先生から睡眠導入剤はもらっていたから眠れなくて苦しむ事がなかったのもあるだろう。

心身ともに限界を

超え心療内科の門を叩き、薬とカウンセリングを受けてからの私は明らかに変わった

常にモヤのかかったような脳がクリアになり、感情が安定していくのが家族の目にもはっきりと分かるほどの変化だった。

涙もろい、不安になりやすい、これは私の病気(癌)が起こさせている不調だと思っていたから、これすらも毒親が原因だったとは驚いた。

今は感情が安定し

自分が楽になった。私の心身の病の原因は「毒親」特に「母」、そして「による性的虐待」だったのだろう。そして原因が取り除けたから楽になったんだと思う。

「毒家族」に踏みにじられている「私という一個人」の痛みや苦しみに、なぜか「笑顔で我慢する」という策を取ってしまったのが結果、自己を病にさせてしまった過去。

時々ふとあの家のリビングが

脳に再生される、フラッシュバック。

大抵は痛み不満の記憶。

褒められて喜んだ記憶もあるのかもしれないけど覚えがないな。あるのはヒステリックに叫ぶ母の顔や、憎々しげに睨み竹定規で叩く母の顔、

無関心でいてある一定を超えると急に怒鳴り殴ってくる父、こちらは顔を覚えていない。怖くて一目散に逃げるか、殴られる覚悟をして目をギュッと瞑っていたからかな。

私の記憶の兄は暗い人、

そして大抵両親に責められてる人、そしてたまに母が私と比べるために褒められる人、そして私に暴力をふるい、人に言えないことをした人。

30過ぎまで忘れていたほど嫌だった記憶を植え付けた張本人、思い出したら嫌悪しかない、毒親の犠牲者であり私の加害者

きっとね、楽しかった思い出

だってあるんだとは思う。ちらほらと母との思い出は持っているから。でもね家族四人で楽しかった記憶思い出せないんだよね。

家族四人でいると誰か一人がディスられる対象になってたから。だから家族旅行もお休みの日のドライブも、機嫌がいいのは最初だけ。

途中から父と母が怒鳴り合い、兄か私の粗相というとばっちりで傷つく言葉で叱られて、人目のある場所では痣ができるほどつねられたから楽しくなかったな。

この間夫がある場所へ

出張に行った。これまたフラッシュバック。

小学生の頃家族四人で旅行に行った場所だ

最初に蘇ったのは、帰る直前のお土産物屋さん。私が欲しかったのは千代紙で折った小さなお人形。

何で怒られたのか覚えていないが、泣きべそかいて欲しかった小さなサイズではない大きな千代紙のお人形を持ち、イライラしている母に手を引っ張られ気味に小走りで歩く自分。

母の背中を見上げる私

「ったく、くだらないもの欲しがるんだから」と聞こえるように叱責の台詞を呟いている。

涙をこらえ「ごめんなさい」と、でも早くついていかないともっと叱られる、と足に意識をする私。

寂しいな、悲しいな、これが欲しかったんじゃないんだ、お願い怒らないでお母さん

半世紀近く前の記憶なのに、

こうやって地名だけで小学2年生の頃だろう私の心が蘇ってしまうのだ。

楽しい記憶なら心温まるだろう、仲の良い家族なら「昔行った旅行思い出しちゃった、懐かしい、楽しかったよね」なんてLINEしたりするのかな?

父の笑顔の記憶はある、母はイライラした顔が一番に浮かぶ、兄は死んだ目が浮かぶ

これが私の家族の記憶

絶縁しキッパリ私の心が

切れたから、思い出しても昔ほどフワッと逆立つ殺気はあまり湧かなくった、動悸も不安も以前と比べたら段違いに軽い

実感としてあるのは、絶縁をして二度と「あの家族」とは付き合わない、そう迷いなく思うようになってから、フラッシュバックも以前より頻度が少なくなっている

あぁ、あの人たちはなんで

家族を作りたかったのかな?

振り返れば楽しい記憶が多い、そんな家族だったらよかったのにね。

ちょっぴりお気の毒でもあるが、金輪際私に近寄らないで欲しいと思っている。

だってあの人たちはもう家族ではない、私を痛めつけた加害者でしかないから。

恨んではいないよ、過去にできたから。

でも許しはしないよ、忘れる事ができないかいら。

ただそれだけ、それ以上でもそれ以下でもないんだ。

by毒親育ちmochi