毒と怒りと悲しさと

毒母の罠にかかった愚かな私
「役に立たない娘」であることに「罪悪感」を感じ、より一層母に寄り添うようになってしまった。それ以外、自分の「罪悪感」を沈める方法が思いつかなかった、完全なる洗脳と共依存の関係。
二人目の子どもが生まれ、つかまり立ちをするかしないか、そんな頃、家を購入しようと夫と話し合っていた。
私たちは水辺のエリアや、公園の近く、そしてなにより無理のない範囲でのローンを組めるような場所を中心に、モデルルームを巡っていた。
毒母である母、
私の行動の全てを把握していたい母
母抜きで私たち家族が楽しむことに苛立つ母。
私に「嫌味」で、楽しい気持ちに水を指すのが上手な母。
ある日の昼過ぎ、実家に呼ばれた。
お願いがある、と
兄は海外で永住権を手に入れているので、もう日本で住むことは考えにくい。
お願いだから、
マンションの頭金を払うから、
頼むから近所に住んで欲しい。
同居など望んでいない、ただ側にいてくれさすればいい、
泣いて、手を握り、懇願された。
断るなんて無理だった、心細く涙を流し、心なしか小さく見える母の姿に、共依存関係にある私がどうして断ることなどできただろう。
むしろ、「今こそ母の役に立つ娘」になれるんだ!と、快諾さえしてしまったのだ。
自分で決めた事とは言え、いまだ近所に住んでいる私は本当に後悔しても仕切れぬ、高額な買い物をしてしまった。毒母の心を満たしてあげるために夫のお小遣いを減らしてまで…
初めのうちは本当に母は満たされ、浮かれ、幸せそうだった。その顔を見て、私もこの選択は合っていたのだ、とほっと胸を撫で下ろしていた。(「役に立たない娘」という呪いの言葉)
まさか、
頭金を出したという「印籠」を
最大に振りかざすようになるとも思わず。
そこから先はもう、毒親あるあるだ。
父と二人の食卓は寂しいと言い、「毎日」実家でご飯を食べることを強要。しかし、母は疲れるとイライラし、孫(子供たち)に「あたる」のだった。
父方の祖父母同様、子どもたちも次第に祖母(私の母)の顔色を伺うようになってた。
私は焦った
未来に母親になるときがきたら絶対に「母のような母親にならない」と自分に誓っていたが、
祖母(毒母)が孫(子ども)に、同じ事をする未来までは、想像していなかった。
孫(子どもたち)との接触を減らすよう、理由を作っては実家に寄る回数を減らした。今日の宿題のボリュームが多いくて…、朝登校があるから…等々、なるべく母がムッとしないよう、お勉強」を理由に断った。
それでも実家に来ないかと催促があるが、
電話←断る、
メール←断る、
毒父から「おかあさんが寂しがっているから、きてやりなさい」←数回に一度断る
穏便に、お勉強が忙しいから「仕方なく」、断るようにしてたが、
たらたら距離を置いていたら毒母が吠えた
「あんたは誰のおかげでマンションに住めてると思ってる」「お前たちには感謝の心というものがないのか」と。
一度など、孫である子どもたちの前で、私と夫を罵倒した。聞かせたくない罵詈雑言。部屋をかえて話そう、と懇願したが「本当のことを言っている、本当のことを聞かせて何が悪い」「嫌ならお前たちが怒らせなければいいだけだろう」と。
ふぅ、綴っていて気が遠くなってくる。出来事については、捨てたい記憶なのに、たんまりと残っている、ここに綴っているのは氷山の一角の出来事だ。
どうだろう「普通」の家庭では
出ない会話ではなかろうか?毒親の家庭では残念だが、これが日常だ。
耐えきれず、私は一度目の「絶縁宣言」をした
子どもへの影響が心配だった。
母がきつい言葉を子どもたちにぶつけると、幼い頃の私が顔をだし焦り、私もまた子どもにきつく言って聞かせてしまう、負のバトン。
止めたくて、電話で「距離をおきたい」ことを告げた。こちらから電話をかけない限り、電話してこないで欲しいと。
5日後、マンションのポストに「アメリカ・インディアンの教え(加藤諦三著)」にしおりが挟んであり、毒父の字で「子育ての参考になると思うよ」と書かれていた。
うん、知ってる。
それずっと前に読んだよ私も。怒りで手が震えた。
父が本当の意味で本の内容を理解しているのだとしたら、この本を私に送ることなど、滑稽すぎて、できるはずもない。
毒父はやはり毒親だ。
寂しさとともに、やはり割り切れない気持ちが込み上げてくる。
子どもを産むことはできた毒親だが
子どもの心を育むことができないなら、なぜ私をこの世に生み出したのか。
辛さも寂しさも怒りも屈辱も、受け入れるのは毒親ではなく「この私」。
これを理不尽と言わずして何と呼べばいいのか
与える愛を持ち合わせないものが、愛を必要とする命を世に生み出してはいけない。
こんな酷い仕打ちに、いつまで私は心をえぐられ続けなければいけないのだろう。
だめだ、怒りで頭がうまく回らない。私は本をそっとマンションのゴミ箱に捨てた。
by 毒親育ちmochi
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